中小企業の管理職は、プレイングマネージャー
1.中小企業で求められるプレイングマネージャー
経営管理部長であった私が、PCR検査キットを買って、社員に配布したりした時です。ある部署の若手社員から、次のように言われました。「それって、部長がやる仕事なんですか?」と。
どうやら、その社員の持っている部長のイメージは、“経営方針を立てたり、部門の計画を立てたり”といったもの。その社員は、1000人規模の会社から、現在の60人の会社へ転職してきたばかりです。
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そこで、私はその社員の方に、説明をしました。確かに、大企業で部長や課長といった役割を分けることができる組織であれば、言う通りです。しかし、当社の組織はこうなっているんです。私が、今回は、経営管理部長としてではなく、総務人事実務者として動いているんです。
2.部長や課長の肩書も、実際に手を動かして実務をする
ここで、間違えてはいけないのは、経営管理部長としての活動量と、実務担当者としての活動量とのバランスです。どうしても、実務をしていると、働いているという実感が持てます。責任から少し逃れられると感じる場面もあります。
しかし、それではいけません。本来の部長としての職責をしっかりと行いながら、場合によっては、自分で手を動かすこと。部下や他の部署に支援を求めるということが必要になります。
3.転職者で失敗した事例
ある外資系の会社に勤めていた時の失敗例です。その会社は200人規模の販売会社でした。新たな新規販路を確保するために、人材紹介会社を通じて、人材を採用しました。一部上場企業の元営業本部長クラスの方です。しかし、実際のところ、入社して半年で退職されました。なぜか?それは、当社では、プレイングマネージャーを求めていました。営業戦略を立てながら、自分で手を動かして資料を作って分析します。実際に顧客を担当して営業現場に出かけたりもします。その方は、ものすごく頭が良くて優秀な方です。しかしそれは、前職での“環境”の中で発揮されてきた実績なのです。
当社のような環境下では、その能力は十分に発揮できませんでした。なにせ、全部、自分でやらなければならないのです。中小企業での管理職は、部長であっても、部員の実務を実際に行う場面が多くあります。そのことを、採用時にしっかりと本人に伝えることは重要です。
4.オーバーワークにならないために
まとめ
兼務の実態を周知しておくことが重要です。経営者である社長が理解し、そのがんばりを評価します。さらに、オーバーワークになりますから、働き方をしっかりとウオッチします。私をいつも支援したのは、社長と営業管理部長でした。それは、すごく嬉しいことでした。
あなたが、人事担当者であったなら、兼務で働いているプレイングマネージャーの働き方には注意を払ってあげてください。
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